海洋深層水を使った藻場造成プロジェクト

Dr. Ouchi's Project

目的

昨今、日本の沿海では藻場の減少、磯焼けの増大などの海域の貧栄養化と一次生産力の減少が顕著であり、いわゆる生産性豊かな海が失われつつあります。ここでは、窒素・リンなどの栄養塩を豊富にバランスよく含む海洋深層水を、一定の閉鎖海域に放流し滞留させ、光合成による海藻の造成方法を開発し、海洋における水産物生産の増大、磯焼けの防止、海域環境の向上を目的とした研究開発を行っています。

実験内容

OTECから排水される冷却用深層水の一部を約400m離れた真謝漁港まで導水し、漁港底部に設置した実験区コンテナに連続的に給水しています(約58トン/日)。窒素・リンなどの栄養塩濃度が高く低温である海洋深層水は、コンテナの底部に滞留し肥沃化を可能とします。また、深層水を給水しない対照区コンテナも設置し実験区と比較することで、深層水が藻類の生長にどれだけ影響するのか検証しています。

平成26年12月、実験区・対照区の両方にワカメとカジメを植え付け、現在も生長を観察しています。

平成26年度の結果、及び今後の方針

藻類は実験区の中では順調に生長しており、特にワカメは栄養塩の少ない対照区での個体に比べて大幅に有意な生長速度を示すことが確認されました。

実験区・植え付け直後         実験区・植え付け110日後

Dr. Ouchi's Project

今後は本施設を使って、深層水濃度と生長速度の定量化、異なる海藻による実験、藻類の生長を介して貝類などの動物の育成などを進めていく方針です。

株式会社 大内海洋コンサルタント